あかりをつないでー
Akari Facility Design WEB Magazine

師弟関係がつなぐ
仕事のスキルと人の縁
あかりをつないでくれた方
株式会社 和泉電気工業
取締役会長 森下 正利 さん
〒433-8113 静岡県浜松市中区小豆餅1丁目19-19
TEL 053-436-6263
森下 正利さん
森下 正利さん

出会いは人の縁が
つないでくれた。

ただがむしゃらに仕事を覚えた修行時代。

廣野 森下社長、いや、今は会長になられたのですよね。自分が退職し独立して9年。仕事も人としても何とか一人前になれたかなという思いがあって、ぜひ会長とお会いしてお話したいと、今回のゲストをお願いしました。ありがとうございます。

森下 もう9年も経ったのだね。元気にやっているようだし、仕事も順調そうで何より。

廣野 はい。和泉電気工業で13年、素人の僕を雇ってくださり、いろいろなことを覚えさせていただいたおかげです。ここでの13年がなければ、今の僕はいません。本当に感謝しています。

森下 廣野君がいた頃は一番、従業員が多かった時期じゃないかな。看板も出して人材を募集していたから、採用に積極的だった記憶があるよ。

廣野 僕は身内関係の紹介で中途採用していただいたのですが、30歳で電気工事関係の仕事はど素人。そんな僕を雇ってくださったとこに、まずは感謝です。

森下 職歴があるかないかよりも、人としてどうか、仕事に対して熱意があるかが大事。廣野君は手先も感覚も器用で、意欲があって、覚えるのも早かった。

廣野 そう感じていただいていたなら、うれしいです。現場管理を目指していましたし、周りは経験者ばかりで、年齢的にも少し焦りはあったかもしれません。

森下 違う職種からの転職は少ない業界。だからこそ廣野君のような人材に期待もあった。業界もいろいろと変革期にあって、新しい風が入るのも必要だと。

廣野 図面もパソコン作業にシフトして、僕は自宅からパソコンを持ち込んで、現場から帰ってきたらひたすら図面を描いていた記憶があります(笑)。

森下 独立心の強い人材は意欲的だからね。

廣野 当時は独立する気持ちはこれっぽっちもありませんでした。本当に。早く基本の仕事を覚えて、さらに新しいことにもチャレンジして、会社の未来に役立つ人材になりたかったんです。

ビジネスビジョンのギャップと独立心。

廣野 現場に出て、帰ってきたら、図面と書類をかく仕事はないかとお願いしてデスクワーク。そうして独り立ちし出して自分のお客様や協力会社のネットワークが増えていくと、どんどん仕事の世界が広がっていきました。ときには、配線の提案だけでなく、イメージに合った照明のアイディアや取り付ける位置によってどう効果的かなど、当時の会社としての仕事の範疇を越えた提案も始めるようになりました。その頃から、もっと照明に関連した仕事ができないかと、漠然と考えるようになって、仕事を通して外部の人たちとも積極的につながりを持つようになっていきました。会長とは仕事のやり方で衝突することもありましたよね。

森下 そうだったかな?(笑)。自分が持ち続けてきた職人気質というのか、頑固なところがあったと思うよ。

廣野 でも、どんなときも、会長から怒られた記憶がありません。自分のやり方を成功させて認めてもらおうというおごりがあった気もします。会長の優しさと、会社という組織に甘えていたなと思います。

森下 社員が会社に知らず甘えていることもあるのは、雇う側は想定内。自分も独立する前はそうだった。

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