あかりをつないでー
Akari Facility Design WEB Magazine

未来へとバトンをつなぎ
才能を見逃さず救い上げる
あかりをつないでくれた方
浜松開誠館高等学校
陸上競技部/女子駅伝競走部 顧問
三輪 徹久 さん
〒430-0947 静岡県浜松市中区松城町207-2
三輪 徹久さん
三輪 徹久さん

バトンをつないだ仲だから
共感できる
悔しさと喜びがある

就任11年目で落としたバトンがつながった

廣野 お久しぶりです。まずは、昨年のインターハイ静岡県予選(2022静岡県高等学校総合体育大会)で、男子総合優勝おめでとうございます。

三輪 ありがとうございます。浜松開誠館の高校陸上競技部顧問として、とてもうれしいですし、生徒たちを誇りに思っています。

廣野 陸上をやっていたら、総合優勝は一番獲りたいタイトルですよね。私は実業団時代、東海日産陸上部の一員として中部実業団陸上競技大会で総合優勝を経験しましたが、あの喜びは個人では味わえません。

三輪 私は経験がありませんでした。でも、生徒たちが実現してくれました。うれしさが爆発して、生徒たちより喜んでいた気がします(笑)。

廣野 浜松開誠館が総合優勝したことを知って、三輪先生の陸上への情熱が37年越しの夢を叶えたんだなと、自分のことのようにうれしかったです。そして、三輪先生と一緒に出場したインターハイのマイルリレー(4×400m)のことも思い出したりして、懐かしいなぁと。

三輪 私が(浜松工業高校の)1年生で廣野さんが3年生のインターハイですね。私が第一走者で廣野さんがアンカーでした。

廣野 準決勝のレースまでコマを進めて、私が1人抜かれて順位を3位に落としてしまって、決勝進出を逃したあのレース。タイムは全体の8位だったというのも、悔しすぎました。

三輪 各レース2位までが決勝進出でしたからね。廣野さんたち先輩は最後のレースだったので、私も後輩として悔しい思いでした。リベンジを誓っていたのですが、3年時のマイルリレーはアンカーだった私がバトンを落としてしまい、インターハイ出場を逃しました。

廣野 バトンがつながらなかったのが、どれだけ悔しかったことか。

三輪 確かに悔しい思い出ですが、昨年、私の陸上人生における一つの夢を、生徒たちが叶えてくれました。今考えると、あのとき落としたバトンがつながったのかな、という気がしてます。

廣野 すてきなストーリーですよね。浜松開誠館で陸上競技部顧問就任11年目にして掴んだ夢。長かったですか?。

三輪 どうなんでしょうか? ただ、新しい目標ができたことは間違いありません。陸上、楽しいんですよ(笑)。

私立の高校へ転身、部活として活動することからスタート

廣野 公立中学校で教員として、そして陸上部の顧問として長年尽力されていましたが、浜松開誠館へ赴任するきっかけは何でしたか?

三輪 公立中学での勤務が20年になった頃、他県の学校からお誘いをいただきました。新しい環境での挑戦に興味が沸きましたが、浜松でという想いと周囲の方からの助言もあり、私の方から浜松開誠館高校へオファーさせていただきました。

廣野 中学から高校、さらに公立から私立への転身。ご苦労も多かったのではないでしょうか。

三川 承知の上です。それに、静岡県西部の強豪校は公立高校ばかりですし、その中で戦っていくのは大変だとも思っていました。しかも、私が赴任した直後の浜松開誠館の陸上競技部は、部員10名ほど。一からチームを作り上げていく必要がありました。しかし今では部員も増え、強豪校の一角として男子は静岡県で総合優勝という成績も残せるようになりました。また個人でも、U-20日本陸上競技選手権大会男子400mチャンピオンの生徒も在籍しています。

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